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平成15年新春号
・今年もよろしくおねがいします 
・伊万里市民図書館のこと
・子どもは言葉で育つ!
 ~ブックスタートをはじめよう 松居直さん講演会~
・「キミも昆虫博士!」栗林慧さん講演会(お知らせ)
・「むか~し昔は愛ことば」(お知らせ)
・祝 図書館めばえの日(お知らせ)

★ 1面
今年もよろしくおねがいします

 あけましておめでとうございます。
 市民のみなさまにはご清栄にて、よいお年をお迎えのこととお喜び申し上げます。
 伊万里市民図書館も開館して8回目の新春を迎えました。この間、みなさまのご利用に支えられて大きく成長してまいりました。

 年の初めですからめでたいニュースをお届けしましょう。
 Wさんという少女は、開館当時かわいい中学生でした。本が好き、図書館が好きで、お父さんもお母さんも妹も一家で図書館の利用者でした。少女は書架の間を、まるで羊が草を食むようにブラウジングし、蝶が羽を休めるように椅子に座って本を読み、図書館ライフを楽しみながら成長していきました。そんな少女の夢は伊万里市民図書館のような建物を設計することでした。その夢がかない、この春彼女は設計士の卵になります。
 8年という歳月の中には人それぞれの人生ドラマがあったことでしょう。その中で図書館が少しでもお役に立つことができていたなら、これほどうれしいことはありません。特に子どもたちが本との出会いによって夢と希望を育むきっかけになれば幸いです。

 新しい年を迎え、今年も市民のみな様と本とのすばらしい出会いがあることを願いつつ、職員一同心を一つにしてサービスを進めてまいります。
どうか変わらぬご利用とご支援をお願いします。
 平成15年元旦
伊万里市民図書館・職員一同

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★ 2面
伊万里市民図書館のこと

 私は平成12年4月、当時の佐賀厚生年金休暇センターに赴任し、平成14年10月、伊万里を離れました。この間、昼は腰岳のふもと年金センターで、夜は腰岳の見える立花町のセンター長宿舎で過ごしました。私と伊万里との出会いはこの腰岳をあおぎ見ることで始まったのです。

 2~3年で次ぎの任地に赴く転勤族にとっては、その土地に早く溶け込むことが、何にも増して優先されます。そのための近道が「郷土史」を勉強することにあることは、各地を転勤する過程で教えられました。私の伊万里への接近は、社会保険浦の崎病院で知った「佐代姫伝説」と松浦党研究連合会の冊子から学んだ「松浦党」でした。センター長室には伊万里市郷土研究会の「烏ん枕」も何冊かあり、私の伊万里学はつまみ食いの状態で進みました。
 その内にバラバラに進行した伊万里の知識をある程度繋がりのあるものにする必要を感じるようになりました。各地での体験から、郷土史は本屋さんでは成立しないことを知っていたので、ためらわずに情報を図書館に求めることにしました。
 ありがたいことに、伊万里市民図書館には「伊万里学コーナー」があり、伊万里の歴史や地理や風俗習慣に関する本が並んでいました。佐代姫は言うに及ばず、陶磁器に関する研究資料、大川内山の歴史、特に松浦党関係はこのコーナーでなければ得られないような資料が並んでいました。ここがなければ私の伊万里学はきわめて断片的なものに終わっていたと思います。図書館は宿舎から比較的近いこともあって、毎週通いコツコツと読み重ねたことを昨日のように思い出しています。図書館がなければ、「伊万里の土産話」(ウェルサンピア伊万里が発行した小冊子)も世に出ることはなかったでしょう。

 「伊万里の土産話」は年金センターに宿泊するお客さんとの会話から生まれました。県外からやってくる観光客は、伊万里を見にやってくるのです。当然のこと、話は陶磁器や鍋島藩窯のことや古伊万里のことに及びます。赴任してすぐは、この問いに満足に応えられませんでした。そこで、話題になるテーマを並べ、それまで集めた情報をもとに整理し、分からないところは図書館から借りて来た本で調べ、自分流の好みや解釈をも少し入れて作成したのがこの小冊子です。客室に置いて旅の宿の「夜なべの友」として読んでいただければ幸いです。至らないところは、後日誰かに補って戴き、もっと完成度の高いものにしていただきたいと思っています。

 私の伊万里との出会いは、腰岳で始まりました。そしてそこから見た情景の来し方を学んだところで、伊万里を離れることになりました。その学びの応援団が図書館でした。私は今、西宮の甲子園球場のすぐ側にある宿舎で暮らしています。プロ野球シーズンも終了し、騒がしかった周辺も来年の高校野球までは静かに眠る街になります。
 街にも人にも時があります。私も伊万里で還暦という時を迎え、生まれ故郷を目指して「北帰行」の途上にありますが、これからも「焼き物とフルーツの街伊万里」の発展を祈ってやみません。
(前 ウェルサンピア伊万里  センター長   中嶋嘉信)

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★ 3面
子どもは言葉で育つ!
~ブックスタートをはじめよう 松居直さん講演会~


 講師の松居さんは、「子どもは豊かな体験をすればするほど五感が豊かになり、生きる力につながり、言葉も豊かになる。文字が読めるようになる前に、しっかり直接、子どもに語りかける。さらに、文字が読めるようになった時にこそ、絵本を読んであげる。読んであげることの一番の意味は、子どもと共に一緒に居るということで、そこには、愛があり、言葉があるからです。絵本は子どもに読ませる本ではなく、大人が読んであげる本です。」と言われていました。2ヶ月の赤ちゃんでも絵本に反応した話を聞き、私は改めて絵本の大切さを痛感しました。
 この講演は、これからの私たちの活動に大いに役立つことと思いました。
(おはなしキャラバン 腰優子さん)

 松居先生のソフトな声と、すばらしいお話に魅了され時間が経つのがとても早く、もっと拝聴したかったというのが実感です。
 印象に残った言葉は、「一緒にいるとき時間の大切さ」です。保健センターには、図書館から50冊程の絵本を置いてもらっていますが、健診、相談時の待ち時間に読んでいる子ども、親から紙芝居を楽しそうに読んでもらっている姿をよく拝見します。このように家でも本を読んであげる時間をもつことで一緒にいる時間ができて、親も子どもも心身ともに満たされるのではないでしょうか。多忙な生活の中で10分でも家庭で実行すれば、その10分が将来大きなものとして残るということを学びました。3ヶ月児、1歳半、3歳児健診、乳幼児相談を通して、育児、心、しつけなどの相談をお受けしますがその解決策のヒントをいただけた講演でもありました。私たちも心が癒されたいい1日でした。ありがとうございました。
(保健センター 畑島博美さん)

 『絵本は、子どもに読ませる本ではなく、大人が子どもに読んであげる本です。』
 柔らかだけれど、凛とした声で語られたこの言葉は、私の心の深いところにすぅーっと入りこんで、そしてほわーっと全身に広がっていった。
 絵本の中には物語がある。絵の中にも、お話の中にも、たくさんのキラキラ輝く言葉が詰まっている。人が命を維持するために、空気や水が必要なように、人間らしく生きていくには、ある程度の言葉が必要な気がする。絵本を読んであげることで、親から子へと、言葉に込められた気持ちや思いを繋げていければ、それはとても素敵なことだと思う。
 絵本の中には全部がある。現実にはありえないことも。だから楽しくて豊かな気持ちになる。この豊かな言葉の世界を、心の中に持っている子どもはきっと幸せに生きていける。―私はそう信じている。
(北川香栄さん)

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★ 4面(1)
「キミも昆虫博士!」栗林慧さん講演会

 世界的にも有名な昆虫写真家、栗林慧(くりばやしさとし)さんの講演会を開催します。昆虫や写真についてお話しをしていただきます。対象は小学生ですが、昆虫が大好きな方、お話に興味のある方はぜひ、ご参加ください。

     ★日 時  1月25日(土) 13時30分~
     ★場 所  図書館ホール

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★ 4面(2)
「むか~し昔は愛ことば」

 昔話についての勉強会、講演会を開催します。どなたでも参加できます。

 ■ おはなし会
   2月1日(土) 13時~16時
 ■ 勉強会 『よみかたり講座』
   2月2日(日) 10時~12時  図書館ホール
  《講師》 富原 美智子さん
       (福岡市総合図書館でボランティア活動をされています)
 ■ 講演会
   3月20日(木)  18時から  図書館ホール
  《講師》 小澤 俊夫さん(全国で「昔話大学」を開催し、語りべ育成活動をされています。元筑波大学副学長)

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★4面(3)
祝・図書館めばえの日

 2003年2月23日(日)
 平成6年2月26日図書館の起工式には大勢の市民が集い、ぜんざいでお祝いをしました。この時のよろこびを忘れないようにと毎年、図書館フレンズいまりから来館者へぜんざいがふるまわれます。今回は上記の日程です。詳細は館内お知らせご覧ください。

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